①緑から白濁へと変化!“七不思議の湯”
②温泉達人の泉質で選ぶベストワン
③主人は狩猟達人!鹿・猪のジビエ料理
南アルプスの山懐に抱かれた泉質抜群の一軒宿
富士川沿いを走る国道52号の飯富から、早川の峡谷に沿う県道南アルプス公園線を走り込むこと1時間、
最奥の小さな集落に奈良田温泉の一軒宿・白根館がある。
ここは、奈良時代に女帝の孝謙天皇が行幸したとの伝説が残る隠れ谷で、
かつては秘境の代表のように語られた山里である。
ダムの湖底に沈んだ湯脈を復活させた湯が衝撃的だ。
つるすべのなんともいえない肌触りで、しかも湯の色は緑がかった色から白濁へと微妙に変化する“七不思議の湯”。
泉質で選ぶ私のベストワンだ。
風呂は総檜造りの内湯2つと木と岩造りの露天風呂があり、時間を区切っての男女交替制。
主人は自ら山人 (やまんど) と称する狩猟の達人。
息子とともに射止めた鹿や猪のジビエ料理など、山の恵みも味わい深い。
( 写真上:男女交替制・露天木風呂 )
※現在は、日帰り入浴のみ営業。
大きさが少し違うだけの同じ総檜造り内湯が2つある。つるすべ感は内湯のほうが強い。
すっかり土砂に埋まったダム湖畔に建つ宿の全景 (左端) と奈良田の集落。
9室ある本館の客室。本館から渡り廊下で行く別館にはハイグレードの客室が4室。
山の味が並ぶ夕食の一例。主人と息子が射止めた鹿や猪を使ったジビエ料理が名物だ。
奈良田温泉・白根館
・ふりがな:ならだおんせん しらねかん
・住所:山梨県南巨摩郡早川町奈良田344
・電話番号:0556-48-2711
・交通:
電車/JR身延線下部温泉駅から奈良田温泉行きバスで約1時間10分、終点下車、徒歩3分
車/中央自動車甲府南ICから約1時間30分・中部横断自動車道増穂ICから1時間10分
・泉質:含硫黄-ナトリウム-塩化物泉
・源泉温度:49.8度
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文・写真/飯出敏夫
(公開日:2016年12月28日)
◆カテゴリー:稀少/湯の色(色系)|泉質/硫黄泉(万病に効く湯)