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推薦本vol.3/『温泉の日本史』

温泉について、「もっと知りたい!」「もっと詳しくなりたい!」という勉強熱心な温泉好きのみなさまへ、温泉達人が名著をおすすめします。

今回ご紹介するのは、温泉評論家 石川理夫さんによる待望の新刊!
「日本の温泉の歴史を丁寧にひもとき、その奥行きや魅力をもっと深く伝えたい」という石川さんが書き上げた、渾身の一冊をぜひ!

 

温泉の日本史/石川理夫著

『温泉の日本史』 
(中公新書、本体価格880円+税)
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♨︎温泉達人の推薦文

待望の新刊は、記紀の時代から始まるおびただしい文献資料にもとづき、時代を追って温泉の歴史にかかわる節目となる事柄を正確にわかりやすく著述した、書下ろしの「温泉の日本史」。
まさに渾身の一冊である。

• 《日本三古湯》の登場――飛鳥・奈良時代まで
• 王朝と温泉の縁――平安時代
• 箱根・熱海・草津・別府が表舞台に――鎌倉・室町時代
• 惣湯と戦国大名の《隠し湯》――戦国・安土桃山時代
• 《徳川の平和》が広めた湯治旅と御殿湯――江戸時代
• 自然湧出から掘削開発の時代へ――明治・大正時代
• 温泉観光の発展と変容――昭和・平成時代
終章 日本の温泉はこれからどうなるのか

以上の目次を見ただけでも、おおよその内容は想像できよう。
たかが温泉、されど温泉。
温泉はこのように深い。
そして、氏の見識もまた驚くほど深い。
終章の提言は、温泉を愛する人にとっては共通の痛い思いにちがいない。
NHKの人気番組風に言えば、「やれ温泉の泉質がどうの、源泉かけ流しがどうの、混浴にバスタオル着用は無粋だのと、温泉の歴史や文化を知らずに語る温泉ファンのなんと多いことか、ぼーっと生きてんじゃねーよ!」とチコちゃんに叱られそうだ。
これ1冊で、少なくとも温泉通への一歩は踏み出せるはずである。
奥付の発売日は6月25日だが、すでに店頭に並べられている。

 

♨︎著者 石川理夫さんからのメッセージ ―本書「はじめに」から抜粋―

温泉と温泉地に私たちが心惹かれ、心身共に癒されるのは、まず何より地上に湧き出る源泉の温もりと多彩な個性・持ち味の賜物である。
と同時に、温泉が湧き出る土地の街並み景観、伝統的な建造物のたたずまいや醸し出される情緒などによって、深い安らぎと非日常的な解放感を味わう。
それは温泉地の人々が長い年月を重ねて育んできた歴史的文化的な温泉地域資産と言うべき、貴重な蓄積の成果そのものである。
日本のほかの場所と比べても、由緒ある多くの温泉地には古都や古寺同様に固有の歴史と文化が今も息づいている。
そうした日本の温泉の歴史を丁寧にひもとき、その奥行きや魅力についてもっと深く知りたい人に伝えたい、ということが本書の目的である。

-中略-
温泉の歴史のおもしろさは、ただ歴史事項の積み重ねとしてではない。
温泉と人の出会い、温泉への畏敬・慈しみの念から生まれた温泉信仰を含む固有の温泉文化との融合(コラボレーション)によるものではないだろうか。
本書は、温泉の文化や温泉地の特性を大切にする視点から照らした温泉の日本史であり、そこから日本の温泉の今後も示唆できればと願っている。

 

温泉の日本史/石川理夫著

『温泉の日本史』 
(中公新書、本体価格880円+税)
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