①日光国立公園内の屈指の古湯
②3姉妹がもてなす家庭的な宿
③貸切制の内湯2つと露天風呂
3姉妹のもてなしと手作り料理が好評の家庭的な宿
奥日光湯元温泉 (古来からの呼称は湯元温泉だが、地元では奥日光を付けた表記が多いので,これに倣った) は、男体山開山の勝道上人が788 (延歴7) 年に発見したと伝わる我が国屈指の古湯。
1954 (昭和29) 年には酸ヶ湯温泉、四万温泉とともに国民保養温泉地の第1号指定も受けた名湯である。
しかし、なぜか、世間的には正当な評価を得ていない印象が強い。
日光国立公園に指定された当地は、児童の課外授業の聖地になっていて、ほとんどの旅館は常にこれらの団体に占拠された状態。
一般客が泊まれない日が多いのが低評価の大きな理由ではないか、と筆者は観ている。
そんな温泉街にあって、紫雲荘は課外授業の団体客がいない希少な存在。
稼働させている客室はわずか5室。
これを美人の誉れ高い3姉妹で切り盛りする。
風呂は内湯2つと露天風呂1つで、いずれも貸切制で利用。
心をこめた料理は個室食事処か部屋出しでゆっくり味わえる。
女将の福田朋子さんも魅力的で、観劇やスポーツ観戦、登山にロッククライミングまでやってのける行動派だ。
日帰り入浴は1人2000円 (人数により減額、12:00~15:00・日曜は~17:00)、ランチ営業 (12:00~14:30LO)、ただし日曜の宿泊から火曜15時まで休業する。
( 写真上:貸切露天風呂「月あかり」)
内湯「一の湯」(写真)と「二の湯」は湯船の形が少し異なり、「二の湯」は長方形だ。
温泉街の中心部にある宿の外観。足湯や源泉地にも近く、館前からは山の眺めも美しい。
3姉妹で切り盛りするのに適したという客室は5室だけ稼働。写真は広めの「もみじ」。
いかにも女性的な濃やかな心配りが感じられる、手作り料理の品々が並ぶ夕食の一例。
奥日光湯元温泉・紫雲荘
・ふりがな:おくにっこうゆもとおんせん しうんそう
・住所:栃木県日光市湯元2541-1
・電話番号:0288-62-2528
・交通:
電車/JR日光線・東武日光線日光駅から湯元温泉行きバスで1時間26分、終点下車徒歩2分
車/日光宇都宮道路清滝ICから約40分
・泉質:含硫黄-カルシウム・ナトリウム-硫酸塩・炭酸水素塩泉
・源泉温度:74.1度
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文・写真/飯出敏夫
(公開日:2021年6月13日)
◆カテゴリー:稀少/湯の色(白系)|泉質/硫黄泉(万病に効く湯)