①金山開発の実業家が建てた宿
②7棟が国の登録有形文化財!
③温泉内にトンネル!!不思議な洞窟風呂
金山開発の実業家が贅を尽くした迎賓の館
川端康成の『伊豆の踊子』をはじめ名作の舞台となったのが中伊豆の名湯・天城湯ヶ島温泉。
木立に覆われた清流沿いの自然豊かな温泉地である。
猫越川と本谷川が合流して狩野川となる合流点に、重厚な構えで建つのが落合楼村上だ。
創業は明治7年 (1875)。
付近の金山開発をしていた実業家が、金山を訪れる要人をもてなすために建てたという。
現在の建物は昭和8~12年 (1933~37) の建築で、
玄関棟、本館、別棟の眠雲亭など7棟が国の登録有形文化財だ。
客室は和室7・和洋室8の計15室。
贅沢な用材や客室の障子に施された組子細工、洋館の応接棟など興味は尽きない。
風呂は男女交替制の大露天風呂+洞窟風呂の「天狗の湯」とモダンなタイル造り大浴場+露天風呂、
一度に20人ほども入れる大きな貸切露天風呂 (40分無料) がある。
( 写真上:男女交替制・露天風呂「天狗の湯」)
※2019年9月26日にリニューアルし、屋号を「落合楼村上」から「おちあいろう」に改めた。
「天狗の湯」とトンネルでつながっている不思議な雰囲気が漂う「洞窟風呂」。
堂々たる構えの玄関棟。昭和8年 (1933) の建築で、国の登録有形文化財の一棟。
本館2階の客室「松一」。障子に施された組子細工や欄間に匠の技が光る。
目にも楽しい小鉢の料理などが並ぶ朝食の一例。夕食は月替わりの会席料理。
天城湯ヶ島温泉・落合楼村上
・ふりがな:あまぎゆがしまおんせん おちあいろうむらかみ
・住所:静岡県伊豆市湯ヶ島1887-1
・電話番号:0558-85-0014
・交通:
電車/伊豆箱根鉄道修善寺駅から河津駅行きバスで25分、湯ヶ島下車、徒歩15分 (バス停から送迎あり、要連絡)
車/東名高速沼津ICから約1時間
・泉質:カルシウム・ナトリウム-硫酸塩泉
・源泉温度:44.7~50.5度
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文・写真/飯出敏夫
(公開日:2017年5月29日)