①開湯1200年と伝わる、山陰の古湯
②立つほど深い!足元湧出の名物風呂
③冬は、漁獲量日本一の松葉ガニを堪能!
山陰きっての古湯にふさわしい純和風の佳宿
岩井温泉は開湯1200年と伝わる、山陰きっての古湯である。
江戸時代は京都と山陰を結ぶ街道の宿駅として、また昭和初期には近くの荒金鉱山関係者の利用で賑わった。
温泉は「湯かむり」という独特の入浴法で知られ、往時は山陰本線から軽便鉄道も敷かれていたという繁栄の歴史を刻む。
しかし、1934 (昭和9) 年の「岩井の大火」で温泉街は全焼。
現在は3軒の湯宿と共同浴場1軒だけの小さな温泉地になっている。
岩井屋の創業は江戸末期。
大火後に再建された宿は風格漂う木造3階建てだ。
名物風呂は、浴槽の中心部が立ったまま入浴するほど深い足元湧出泉の「源泉長寿の湯」で、同じ浴舎内には半露天の「背戸の湯」を併設。
もう1つの大浴場「祝いの湯」と男女交替制だ。
ほかに、無料で利用できる檜造りの貸切風呂「よいまち草」もある。
もう1つの楽しみが、食膳を飾る日本海の海の幸。
冬の味覚の王者は、岩美町が誇る漁獲量日本一の松葉ガニだ。
( 写真上:男女交替制・内湯「源泉長寿の湯」)
「源泉長寿の湯」と同じ浴舎内にある半露天風呂「背戸の湯」(男女交替制)。
昭和9年の再建だが、江戸末期創業の老舗の雰囲気が漂う木造3階建ての外観。
落ち着いた造りの客室「さつき」。静かな一夜が過ごせる客室は全部で14室。
夕食の一例。食膳を飾る日本海の新鮮な魚介を中心とした料理にも定評がある。
岩井温泉・岩井屋
・ふりがな:いわいおんせん いわいや
・住所:鳥取県岩美郡岩美町岩井544
・電話番号:0857-72-1525
・交通:
電車/JR山陰本線岩美駅から岩井温泉行きバスで8分、終点下車すぐ
車/鳥取自動車道鳥取ICから約30分・播但連絡道路和田山ICから約1時間30分
・泉質:カルシウム・ナトリウム-硫酸塩泉
・源泉温度:49.8度
♨︎公式ページへ
文・写真/飯出敏夫
(公開日:2018年12月31日)