①湯治客の宿泊棟を残す一軒宿
②シンボルは、足元湧出「すずめの湯」
③名物は猪、鹿、キジ、野鳥
足元湧出の「すずめの湯」が人気の温泉三昧の宿
阿蘇五岳のひとつ、烏帽子岳の西南麓、標高750m付近に湧く古くから知られた湯治場。
裏山からは噴気が立ち昇り、地獄温泉と呼ばれるにふさわしい火山風景が広がる。
江戸時代には熊本藩士だけが入浴を許されたという歴史があり、
現在も湯治滞在客を迎える宿泊棟を残す大規模な一軒宿だ。
風呂も多彩。
シンボル的な「すずめの湯」は足元湧出の泉源の上にそのまま湯船を造った混浴で、男女別の内湯も併設。
そのほか、広い敷地内に男女別の元湯、新湯、露天岩風呂の浴場棟が建ち並び、
館内には宿泊客専用の家族風呂も2つある。
まさに温泉三昧の宿だ。
囲炉裏の食事処「曲水庵」での食事も楽しみで、
猪、鹿、キジ、野鳥いろり焼きなどのコースを選ぶことができる。
(写真上:混浴・露天風呂「すずめの湯」)
※2016年4月16日に発生した熊本地震で裏山の土砂が流入し、甚大な被害を受け、
現在は、2019年4月16日に『すずめの湯』の日帰り入浴を復活、2020年4月には宿泊部門も再開する予定だ。
「元湯」の古風な木造りの湯船。湯船の数も多く、温泉三昧がこの宿の最大の魅力だ。
露天岩風呂は、この男湯を見下ろす一段上に女湯があり、「仇討ちの湯」と呼ばれる。
歴史を感じさせる宿の正面玄関。新館や、滞在向きの湯治棟もある大規模な一軒宿だ。
玄関手前の石段を下りたところにある「すずめの湯」。左の建物に男女別の内湯がある。
地獄温泉・清風荘
・ふりがな:じごくおんせん せいふうそう
・住所:熊本県阿蘇郡南阿蘇村河陽2327
・電話番号:0967-67-0005
・交通:
電車/南阿蘇鉄道阿蘇下田城ふれあい温泉駅から乗合タクシー(1日4便、要予約)で15分、
または長陽駅から送迎車(1日2便)で15分
車/九州自動車道熊本ICから45分
・泉質:単純酸性硫黄泉
・源泉温度:41.3~47.1度(すずめの湯)ほか
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文・写真/飯出敏夫
(公開日:2016年11月23日)
◆カテゴリー:稀少/湯の色(白系)・足元湧出泉|泉質/硫黄泉(万病に効く湯)・酸性泉(殺菌の湯)