①国の登録有形文化財の老舗
②伊達政宗も浸かった湯治場
③重厚で神秘的な雰囲気が魅力の浴槽
7棟が国の登録有形文化財という南蔵王の名宿
南蔵王の標高500mに湧く青根温泉。
開湯は享禄元年 (1528) と伝わる宮城県内では屈指の古湯である。
その湯元であるこの宿は、伊達政宗から湯守を命じられた伊達家代々の湯治場で、
現当主で21代目という由緒ある老舗。
明治40年築の旧本館、昭和7年に再建された不忘閣御殿棟 (青根御殿) など、
7棟が国の登録有形文化財だ。
風呂は近年改修された伝統の「大湯 金泉堂」、「御殿湯」(湯船は大小2つ)、「新湯」が男女交替制、
蔵の中にある「蔵湯浴司 (よくす)」と半露天の「亥之輔の湯」は貸切制で、
いずれも歴史の宿らしい重厚な雰囲気の造りが印象に残る。
庭園奥の高みに建つ風格漂う建物の「青根御殿」には伊達家関連の書画骨董が展示されており、
解説付きで見学する時間も設けられている。
( 写真上:男女交替制・内湯「大湯 金泉堂」)
石造りの浴槽「新湯」(男女交替制)。昼間は優しい光が差し込み、神秘的な雰囲気。
蔵の中にある総檜造りの浴槽「蔵湯浴司」。フロントで貸切札を貸し出し、利用30分。
昭和7年に昔のままに再現された「青根御殿」。館内には伊達家関連の書画骨董を展示。
風格漂う客室。窓の外に庭園や「青根御殿」を見下ろす2階の落ち着いた和室が人気。
青根温泉・湯元不忘閣
・ふりがな:あおねおんせん ゆもとふぼうかく
・住所:宮城県柴田郡川崎町青根温泉1-1
・電話番号:0224-87-2011
・交通:
電車/東北新幹線白石蔵王駅から遠刈田温泉行きバスで52分、終点 (宮城蔵王ロイヤルホテル) 下車、タクシーで5分、バス停から送迎あり、要予約
車/東北自動車道白石ICから約40分、山形自動車道宮城川崎ICから約15分
・泉質:単純温泉
・源泉温度:49.8度
♨︎公式ページへ
文・写真/飯出敏夫
(公開日:2017年1月28日)
◆カテゴリー:稀少/文化財の宿|泉質/単純温泉(やさしい湯)