①大地主の邸宅を改装した文化財の宿
②濃厚な茶褐色の自家源泉をかけ流し!
③郷土色豊かな料理!モクズガニが名物
大地主の邸宅を改装した登録有形文化財の宿
雄物川がすぐ裏を流れる小さな集落の中に、ひときわ立派な邸宅が建つ。
これが旅館?とはにわかに信じられないが、それもそのはず、東北を代表する大地主として知られた小山田家が、その邸宅の内部を改装して1966 (昭和41) 年に開業した宿だ。
建物は1916 (大正5) 年築。
唐破風の玄関がひときわ目を引く威風堂々とした構えで、国の登録有形文化財である。
天然秋田杉1枚で貫かれた廊下、鹿鳴館風の階段、客室の欄間の意匠など、建築好きの人には興味が尽きないに違いない。
自家源泉の泉質は含よう素-ナトリウム-塩化物強塩泉、49.8度。
男女別の内湯、広い敷地内の一角に造られた豪勢な総檜造りの貸切露天風呂が円形の「大樹の湯」と四角の「こもれびの湯」の2つ(宿泊客専用で1回無料、以後45分1210円)に源泉かけ流しで使用されている。
食事は1階の大広間にテーブル席を配置したダイニングで。
郷土色豊かな料理が並ぶが、雄物川で獲れる川蟹 (モクズガニ) を使った一品が名物だ。
立ち寄り入浴は650円 (11:00~18:00、内湯のみ)。
( 写真上:貸切露天風呂「大樹の湯」)
大地主の威光を窺わせる風格が漂う、唐破風の玄関を備えた豪壮な構え。
加温・加水、循環ろ過、塩素消毒無しの濃厚な色の自家源泉がかけ流しの内湯。
2階にある客室は7室。大地主の邸宅の2階はそれだけ広かったということだ。
所有の山から伐り出した天然秋田杉1枚で通した16.3mの長さの廊下も見事。
秋田の郷土色豊かな料理が並ぶ夕食の一例。川蟹 (モクズガニ) が名物の味。
強首温泉・樅峰苑
・ふりがな:こわくびおんせん しょうほうえん
・住所:秋田県大仙市強首字強首268
・電話番号:0187-77-2116
・交通:
電車/JR奥羽本線峰吉川駅から送迎車で10分(要予約)
車/秋田自動車協和ICから約10分
・泉質:含よう素-ナトリウム-塩化物強塩泉
・源泉温度:49.8度
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文・写真/飯出敏夫
(更新日:2022年1月8日)
◆カテゴリー:稀少/文化財の宿・湯の色(色系)|泉質/含よう素泉(モール泉の湯)