①大正ロマン香る和洋折衷の佇まい
②四季折々の花が咲く文化財の宿
③「大理石風呂」と「若草風呂」
“信州の鎌倉”を代表する大正ロマン香る名宿
国宝八角三重塔で知られる安楽寺をはじめ古刹の建ち並ぶ別所温泉は、
風情豊かな温泉地としては渋温泉と並ぶ信州の双璧である。
温泉街には3ヵ所の共同浴場が点在し、その古風な構えが古湯の歴史を偲ばせる。
17軒ほどの宿がある温泉街で、旅館花屋の存在は別格だ。
玄関に立って眺めた印象はまるで城のようだが、館内は大正ロマン香る和洋折衷。
創業は大正6年 (1917)、6500坪の広大な敷地に事務室棟、木造2階建ての本館 (27室)、
平屋建ての離れ棟 (13室) などが建ち並び、それぞれを四季折々の花が咲き競う庭園内を渡り廊下が結ぶ。
贅を尽くした建物は宮大工によるもので、ほとんどの建物が国の登録有形文化財だ。
風呂はステンドグラスが美しい「大理石風呂」と「若草風呂」が男女交替制で、露天風呂は男女別。
離れの客室専用風呂も含めて、源泉かけ流しの名湯が満喫できる。
( 写真上:男女交替制・内湯・大理石風呂 )
樹木に覆われた広大な敷地の一角に設けられた露天風呂。静けさが心に沁みる。
白壁土蔵造りの外観は和風旅館そのものだが、館内は大正ロマンの和洋折衷。
離れの客室「80番」。離れは全室に源泉かけ流しの大理石風呂も付いている。
池泉庭園を望むロビー。季節の花を愛でながら歩く木造の廊下が各棟を結ぶ。
別所温泉・旅館花屋
・ふりがな:べっしょおんせん りょかんはなや
・住所:長野県上田市別所温泉169
・電話番号:0268-38-3131
・交通:
電車/上田電鉄別所線別所温泉駅から徒歩5分
車/上信越自動車道上田菅平ICから30分
・泉質:単純硫黄泉
・源泉温度:50.9度
♨︎公式ページへ
文・写真/飯出敏夫
(公開日:2017年5月29日)
◆カテゴリー:稀少/文化財の宿|泉質/硫黄泉(万病に効く湯)